弓道は左利きが有利?不利?

スポーツにおいて、左利きの選手が有利というのはよく言われることです。

野球では左投げの投手のことをサウスポー、ボクシングでは左利きの選手のことをレフティなどと呼んで注目することがあります。

これは、ほとんどの選手が右利きという中で、左利きの選手は異色であるために対策が打ちにくいので要注意というところに理由があるようです。

では、日本のスポーツでも左利きが有利ということができるのでしょうか。

今回は、日本の古来からのスポーツである「弓道」にスポットを当てて、左利きが有利なのか不利なのかを深掘りしていきたいと思います。

弓道の弓には左利き用がそもそもない!

そもそも、弓道には左利き用の弓が存在しません。

弓道を行う場合は誰でも左手に弓を持って、右手で弦を引くというスタイルで行う必要があります。

一方、西洋弓道ともいうべきアーチェリーには、しっかり左利き用の道具があります。

左利きの方で弓道を始めようと考えていたかたはがっかりされるかもしれませんが、そう思うのはまだ早いです。

実は、それでも弓道で左利きの方が有利といえることがあるのです。

まずは、その前になぜ、弓道に左利き用の道具が無いのかということを見ていきましょう。

理由1:そもそも弓は集団戦法の1つだから利き腕を揃える必要がある

現在、弓道はスポーツとして親しまれていますが、もともとは武器です。

また、アーチェリーとは違い、日本の弓は長い弓を使っています。

アーチェリーと比べると2倍ほどにもなります。

これは、飛距離を伸ばすためという理由と、威力を大きなものにするためという理由からこれほどまで長い弓を使用したと考えられています。

飛距離が長い、威力が強いというメリットがある一方で、ある程度のスペースが無いと射ることができないというデメリットもあります。

このデメリットは、集団で戦うときによりクローズアップされます。

弓矢を使う人たちが一列に並んだとき、全員が同じ右手で射る場合は問題がありませんが、ここに左利きの人が交ざっていると弓同士がぶつかり、すばやく攻撃ができない可能性が出てきます。

こんな理由から、弓道には左利きの道具が無いというわけです。

理由2:左利きがそもそも良いものとされていなかった時代背景

また、日本にはそもそも左利きを避けるという習慣がありました。

右利きの人が圧倒的に多いということから、ほとんどの道具が右利きの人が使いやすいように設計されています。

日本語の文字も、右手で書くことを前提として作られたものです。

そんなところから、弓道に限らず、左利きであることは何かと不便であると考えられ、左利きの人は小さいうちに右利きに矯正されるということが多く行われてきました。

武家の間では、左利きの者がいる家はやがて衰退するとまで言われていたほどです。

そんなことから、左利き用の弓道の道具は存在しないというわけです。

それでも左利きが有利と考えられている理由は?

ここまで、弓道に左利き用の道具が存在しない理由を紹介してきましたが、それでも実は左利きの方が有利であると言われることがあります。

弓道では弓を持つ方の手である左手がより大事な役割を果たすと言われています。

正確に的に当てるには左手のコントロールが決め手になるというわけです。

右利きの人は一から左手のコントロールを訓練していくことになりますが、左利きの人はその分有利であるというわけですね。

実際、ふだんは左利きであるという弓道家の方はたくさんいらっしゃいます。

その方たちによれば、左利きだからということが理由で不利だと思ったことは無いとのこと。

そんなところから、確かに左利き用の道具は無いものの、矢を真っ直ぐに飛ばすというコントロールについてはむしろ左利きの方が有利であるといえそうです。

【ちなみに】弓道が向いている人はどんな人?

では、ちなみにどんな人が弓道に向いているのでしょうか。

身体的な特徴として、猿腕ではない人の方が向いていると言われます。

猿腕の人とは、両腕を肘から小指までくっつけることができる人のことです。

猿腕の人は左腕を弓で払ってしまうことがあるそうです。

これがとても痛いそうで、このことが原因でいつまでも弓を引くときの形が安定しないということがあります。

もちろん、訓練次第で直すことはできますが、猿腕でないに越したことはありません。

次に精神的な特徴として、自分を律することができる人が向いていると言われます。

的に当てよう当てようとすればするほど、射形(射るときのフォーム)が崩れてしまいどんどん当たらなくなっていきます。

弓道では射形を整えることだけを考えるようにしなければなりません。

自分の射形のどこに問題があるのかということを見つめ、そこを徹底的に改善するという気の長さと強さが求められるのが弓道です。

また、やせ型だからとか太っているからなど体型による有利不利が無いのも弓道の特徴です。

他人と比べず、自分の中の課題をストイックに見つめて改善するという精神力のある人こそ、弓道に向いているといえます。

まとめ

今回は、弓道において左利きの人が不利であるといえるのかということを深掘りしてきました。

確かに、弓道に左利き用の道具はないものの、コントロールにおいてはかえって左利きの人の方が有利ということがわかりました。

これから弓道を始めようという左利きの方は、左利きであることに自信をもって練習に取り組まれるのがいいと思います。

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